写真歴史博物館 企画写真展
「色彩の聖域 エルンスト・ハース ザ・クリエイション」

  • 火山, スルツェイ島, アイスランド, 1965年
    〈ザ・クリエイション〉より
    写真:エルンスト・ハース
    Photo by Ernst Haas/Getty Images

  • トバゴの波, カリブ海, 1968年
    〈ザ・クリエイション〉より
    写真:エルンスト・ハース
    Photo by Ernst Haas/Getty Images

  • 濡れた葉っぱ, ヴァーモント州, 1969年
    〈ザ・クリエイション〉より
    写真:エルンスト・ハース
    Photo by Ernst Haas/Getty Images

  • 滝, 九州, 日本, 1981年
    〈ザ・クリエイション〉より
    写真:エルンスト・ハース
    Photo by Ernst Haas/Getty Images

  • 草を食べるインパラ, ケニア, 1970年
    〈ザ・クリエイション〉より
    写真:エルンスト・ハース
    Photo by Ernst Haas/Getty Images

 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)写真歴史博物館では、2019年3月1日(金)から5月31日(金)まで、カラー写真の先駆者として世界に最も影響を与えた写真家の一人、エルンスト・ハースの作品展を開催いたします。

 エルンスト・ハースは、1950年代にカラー写真の表現を切り拓き「色彩の魔術師」と呼ばれた写真家です。1921年、ウィーンに生まれたハースは、1947年にオーストリア人捕虜の帰還を撮影した写真でロバート・キャパに認められ、当時結成されたばかりの写真家集団マグナムに迎えられました。ハースも当初はモノクロによるドキュメンタリー写真に取り組んでいましたが、1949年から開発されて間もないカラーフィルムによる実験を始め、ニューヨークでカラーのシリーズ作品の撮影を始めます。当時のカラーフィルムは感度が極めて低く表現の自由度に欠けるものでしたが、ハースは巧みな技術でその特性を生かし、1953年に『ライフ』誌に初めてカラーフォトエッセイが掲載されると、その魔法のような色彩あふれる写真は世界中の写真家に感動と希望を与えました。ハースはその後もヴェネツィアの街やスペインの闘牛などをテーマに次々と創造的で詩情豊かなカラー作品を発表し、1962年には、ニューヨーク近代美術館で最初のカラー写真による個展を開催した写真家となりました。

 本展は、1971年に写真集として発表されたエルンスト・ハースの最高傑作「ザ・クリエイション」より、厳選された21点を貴重なダイトランスファープリント*で展示いたします。本作はキリスト教の旧約聖書「創世記」の冒頭に描かれる「天地創造」をテーマに、地球の誕生から四季の到来、生物の出現といった壮大な物語を美しくダイナミックにうたい上げた写真史上に大きな足跡を残す名作です。自然の姿に「天地創造」の荘厳な世界を重ね、鮮烈かつ繊細な色調で表現した作品群は、ハースの圧倒的な思想と視点を感じさせ、現代においては当たり前となったカラー写真の真の意味をも問いただします。それはまさに「色彩の聖域」であり、21世紀の今日も、そしてこれからの時代にも決して色褪せることはないでしょう。

 写真表現に新たな色彩の境地を切り拓いた偉大なる写真家エルンスト・ハースの世界をどうぞご堪能ください。

* カラー写真を三色分解(イエロー、マゼンタ、シアン)し、染料を転写して製作されたカラープリント。深みのある色と豊かな階調表現を特徴とする。プロセスが複雑で作業に熟練を要し、コストも高いため、1995年以降、姿を消しつつある技法。

※ 写真展併催イベントとして、2019年3月30日(土)、4月20日(土)に本展キュレーター・大澤友貴氏(フォトクラシック)によるギャラリートークを開催いたします。 また、5月11日(土)に高橋則英氏(日本大学芸術学部写真学科教授)によるギャラリートークを開催いたします。


プロフィール

エルンスト・ハース (Ernst Haas) 1921—1986
1921年、オーストリア・ウィーンに生まれる。1949年、『ライフ』誌に掲載された「戦争捕虜の帰還」の写真がロバート・キャパに認められ、同年、写真家集団マグナムに参加。キャパやウェルナー・ビショフ、アンリ・カルティエ=ブレッソンらと親交を深める。1951年、アメリカに移住。1953年、『ライフ』誌で初めてのカラーフォトエッセイを発表。1962年には、ニューヨーク近代美術館で最初のカラー写真による個展を開催した。その後、ヴェネツィア、ドイツ、アジアなど世界各地を撮影し『ライフ』、『ヴォーグ』、『ルック』などで活躍したが、1986年、ニューヨークにて脳溢血のため死去(65歳) 。同年、ハッセルブラッド国際写真賞を受賞した。主な写真集に『The Creation』(1971年) 、『In America』(1975年) 、『In Germany』(1976年) 、『Himalayan Pi lgrimage』(1978年)がある。



企画展名 FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館 企画写真展
「色彩の聖域 エルンスト・ハース ザ・クリエイション」
開催期間 2019年3月1日(金)~5月31日(金)
開館時間 10:00~19:00 (入館は18:50まで) 会期中無休
会場 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館
作品点数 21点(予定)
入場料 無料
※ 企業メセナとして実施しており、より多くの方に楽しんでいただくために入場無料にしております。
特別協力 PPS通信社
協力 エルンスト・ハース・エステート、日本大学芸術学部写真学科
企画 フォトクラシック
主催 富士フイルム株式会社


【写真展併催イベント】 ギャラリートーク

● 本展キュレーター・大澤友貴氏(フォトクラシック)によるギャラリートーク
「ザ・クリエイション」と本展の見どころについて解説いたします。

日時 2019年3月30日(土) 14:00~ /16:00~
2019年4月20日(土) 14:00~ /16:00~
各回ともに約30分の予定です。
会場 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館
※ 座席はございませんので、予めご了承ください。
参加 無料
申し込み 不要

● 高橋則英氏(日本大学芸術学部写真学科教授)によるギャラリートーク
写真家エルンスト・ハースの人と作品を語ります。

日時 2019年5月11日(土) 14:00~ /16:00~
各回ともに約30分の予定です。
会場 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館
※ 座席はございませんので、予めご了承ください。
参加 無料
申し込み 不要

※イベントの内容が変更・中止となる場合がございます。予めご了承ください。


「FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)の活動」は、公益社団法人企業メセナ協議会主催の「メセナアワード2018」において、優秀賞「瞬間の芸術賞」を受賞しました。
①「富士フイルムフォトサロン」の運営、②「写真歴史博物館」の運営、③「フジフイルム・フォトコレクション」の収蔵・展示の3つの総合的な活動が評価されたものです。
※ 企業による芸術文化支援(メセナ)活動の活性化を目的に1990年に設立された、日本で唯一のメセナ専門の中間支援機関。

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