甦る19世紀の写真術、“湿板技法”の魅力!
魯晴(ロセイ)写真展「未知の引力」 コロジオン湿板写真より
“The unknown attractive force”

  • 作品名:褶曲  2016.09.23
    コロジオン湿板(4X5)  室内F5.6 露出5s 显像15s 二回露出51s

  • 作品名:花  2016.05.31
    コロジオン湿板(4X5)  室内F11 露出60s 显像15s

  • 作品名:キャべツ  2016.09.23
    コロジオン湿板(4X5)  室内F22 露出4min 显像15s

  • 作品名:時が止まる  2016.08.14
    コロジオン湿板(4X5)  室内F5.6 露出7s 显像15s

 湿板写真は19世紀に使われていた古典的な写真術で、ガラス板などの表面に薬品を塗り、その板が乾燥する前に撮影(露光)を行い、現像液で素早く現像する必要がある、非効率な撮影技法です。
 私は武蔵野美術大学大学院で、自分の研究テーマを追究した際(主査:寺山祐策氏、副査:中村成一氏)、独特な湿板写真の魅力に惹かれて撮り始めました。本写真展「未知の引力」は、昨年製作したシリーズです。
 湿板写真には、被写体を長時間露光することで、目には見えないけれど刻々と力を増す莫大で、未知な引力のようなものを感じます。それは、まるで詩歌の持つ凝集力のようでもあります。独特の焦げたような表面のつやや、タイムトリップをしたような質感、デジタル写真や樹脂ベースのフィルムにはないガラス板そのものの質量感には、被写体を人の目で見ている立体的な空間でなない「未知なるもの」にかえる魅力があると感じます。
 デジタルフォトが普及する21世紀、相対する湿板写真の視覚体験を試みます。

Instagram:@roseicolldionprocess


開催期間 2017年9月8日(金)~2017年9月21日(木)
開館時間 10:00~19:00 (最終日は16:00まで/入館は終了10分前まで)
場所 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) ミニギャラリー
入場料 無料
作品点数 白黒・A0サイズ約2点 ・半切約12点

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