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- 写真歴史博物館 企画写真展 夭折の写真家、記憶を呼び覚ます一瞥の力。 GOCHO SHIGEO 牛腸茂雄という写真家がいた。1946-1983
写真歴史博物館 企画写真展
夭折の写真家、記憶を呼び覚ます一瞥の力。
GOCHO SHIGEO 牛腸茂雄という写真家がいた。1946-1983
FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)写真歴史博物館では、2016年10月1日(土)から12月28日(水)まで、牛腸茂雄の作品展を開催いたします。
新しい写真表現の豊穣期であった1970年代、その一翼を担う写真家として注目を浴びながら、36歳という若さでこの世を去った牛腸茂雄という写真家がいました。
1946年、新潟県に生まれた牛腸茂雄は3歳で胸椎カリエスを患い、長期間にわたって下半身をギプスで固定される生活を余儀なくされたことから成長が止まり、生涯、身体的ハンディとともに生きていくことになりました。10代からデザインの分野で非凡な才能を見せた牛腸の大きな転機となったのが、高校卒業後、デザイナーを志し進学した桑沢デザイン研究所での大辻清司との出会いでした。戦後美術史に重要な足跡を残した写真家・大辻は、新しい世代の礎となる才能を数多く見出した優れた教育者でもありました。「もしこれを育てないで放って置くならば、教師の犯罪である、とさえ思った」。その回想にある言葉通りの大辻の熱心な説得は、牛腸の心を動かし本格的に写真の道を歩む決意を固めます。
レンズを通して見つめる新たな世界を獲得した牛腸茂雄は、憑かれるように創造の世界に没頭し、カメラ雑誌などに発表した作品が次第に評判を呼び、若い世代の写真家として注目されるようになっていきました。何気ない日常で出会った子どもたち、家族、友人... 静逸で淡々とした作品の奥からこちらを見つめる被写体のまなざしは、写真を通して「自分と世界との関わり」を探求し続けた牛腸茂雄のポートレイトでもあります。その身体的ハンディゆえに「見ること」と「見られること」、「自己」と「他者」との関係性を意識することを強いられていた牛腸が世界を見るまなざしには、常に初めて世界をみたような初々しさと深い洞察が共存しています。
本展は、<日々><幼年の「時間(とき)」><SELF AND OTHERS>などモノクロ作品のシリーズから精選した約30点により「夭折の写真家」牛腸茂雄の足跡をたどります。近年、再評価の新たな機運が高まる牛腸茂雄が提示する世界は、見るものそれぞれの奥に眠る記憶を呼び起こし、静かで深い感動を呼ぶものと確信します。
また写真展併催イベントとして、
・ 写真家 平間 至 氏によるギャラリートーク
・ 「SELF AND OTHERS」上映会&飯沢耕太郎氏(写真評論家)講演会
・ 本展監修協力・三浦和人氏(桑沢デザイン研究所以来の友人、本展出品作品プリンター)によるギャラリートーク
を開催いたします。
プロフィール
牛腸 茂雄 (ごちょう しげお) プロフィール
1946年11月2日、新潟県南蒲原郡加茂町(現・加茂市)で金物屋を営む家に次男として生まれる。3歳で胸椎カリエスを患いほぼ1年間を寝たきりで送る。10代から数々の美術展、ポスター展などに入選。1965年、新潟県立三条実業高等学校を卒業後、桑沢デザイン研究所リビングデザイン科入学、その後、リビングデザイン研究科写真専攻に進む。1968年、同校卒業。デザインの仕事と並行して写真を撮り続ける。1977年、『SELF AND OTHERS』(白亜館)を自費出版。1978年、本写真集と展覧会により日本写真協会賞新人賞受賞。1983年、体調不良のため実家に戻り静養を続けるが、6月2日、心不全のため死去。享年36。2004年には回顧展「牛腸茂雄 1946-1983」(新潟市立美術館、山形美術館、三鷹市民ギャラリー)が開催され、2000年には佐藤真監督によるドキュメンタリー映画「SELF AND OTHERS」が製作され大きな反響を呼ぶ。2013年、『こども』(白水社)、新装版『見慣れた街の中で』(山羊舎)が相次いで刊行された。
企画展名 | FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館企画写真展 「GOCHO SHIGEO 牛腸茂雄という写真家がいた。1946-1983」 |
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開催期間 | 2016年10月1日(土) ~ 2016年12月28日(水) |
開館時間 | 10:00~19:00(入館は18:50まで) 会期中無休 |
会場 | FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館 |
作品点数 | 約30点 |
入場料 | 無料 |
主催 | 富士フイルム株式会社 |
監修協力 | 三浦和人 |
後援 | 港区教育委員会 |
企画 | コンタクト |
【写真展併催イベント】
写真家 平間 至 氏によるギャラリートーク
日時 | 2016年10月23日(日) 13:00~ / 15:00~ (各回約30分) ※終了いたしました。 |
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会場 | フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 ※ ギャラリースペースでの開催のため座席はございません。 |
入場料 | 無料 |
申し込み | 不要 |
【写真展併催イベント】
1. 「SELF AND OTHERS」上映会&飯沢耕太郎氏(写真評論家)講演会
第一部 ドキュメンタリー映画「SELF AND OTHERS」(佐藤真監督、2000年、53分)上映
第二部 「牛腸茂雄と『SELF AND OTHERS』を巡って」飯沢耕太郎氏(写真評論家)
<内容>
「阿賀に生きる」などの作品により、国内外で高い評価を得た佐藤真監督(1957年-2007年)により牛腸没後の2000年に製作されたドキュメンタリー映画「SELF AND OTHERS」は、牛腸を知る人のインタビューなどを一切排除し、牛腸茂雄の写真と撮影地をたどり、残された草稿、手紙、肉声などとのコラージュによって構成した革新的ドキュメンタリーとして、公開時、大きな評判を呼びました。
本編上映後、牛腸茂雄の再評価の契機を作り、生前の佐藤監督とも交流のあった写真評論家の飯沢耕太郎氏に牛腸作品についてお話しいただきます。
日時 | 2016年11月5日(土) 13:30~15:30 (開場は13:00) ※終了いたしました。 |
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会場 | フジフイルム スクエア 2F 特設会場 |
入場料 | 無料 |
定員 | 150名 (事前申込制) |
参加申込 | お電話、もしくはフジフイルム スクエア受付にて承ります。 TEL 03-6271-3350 (受付時間10:00-18:00) |
協力 | ユーロスペース |
【写真展併催イベント】
2. 本展監修協力・三浦和人氏(桑沢デザイン研究所以来の友人、本展出品作品プリンター)によるギャラリートーク
日時 | 2016年11月26日(土) 14:00~ / 16:00~ (各回約30分) ※終了いたしました。 |
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会場 | フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 ※ ギャラリースペースでの開催のため座席はございません。 |
入場料 | 無料 |
申し込み | 不要 |
写真歴史博物館は、2016年公益社団法人企業メセナ協議会より、「芸術・文化振興による社会創造活動」として「THIS IS MECENAT 2016」の認定を受けております。