北米大陸、知られざる森と湖の世界。
富士フイルムフォトサロン若手写真家応援プロジェクト【写真家たちの新しい物語】

大竹英洋写真展「ノースウッズ-生命を与える大地-」

  • 森と湖の世界に生きるウッドランド・カリブー
    © 大竹英洋

  • マイナス40度の厳冬期、冬毛に包まれたシンリンオオカミ
    © 大竹英洋

  • ハドソン湾岸で結氷を待つホッキョクグマ
    © 大竹英洋

  • 世界最北の砂丘のひとつ、アサバスカ砂丘
    © 大竹英洋

  • 世界最大の淡水湖・スペリオル湖から昇る朝日
    © 大竹英洋

■ 「写真家たちの新しい物語」について
富士フイルムフォトサロン 東京は、若手写真家の皆様に写真展を行う意義や楽しみを見出していただき、写真文化の発展に繋げる為、2013年から年数回、若手写真家応援プロジェクト「写真家たちの新しい物語」を開催しています。当社は写真展を開催する為のプリントや制作費等を支援しています。

■ 展示概要
若手写真家応援プロジェクト「写真家たちの新しい物語」第19弾は、20年に渡りアメリカとカナダの国境付近から北極圏にかけて広がる湖水地方ノースウッズの取材を続ける大竹英洋氏の写真展を開催いたします。

大竹英洋氏が20年に渡り取材するノースウッズ。ノースウッズとは北米の北方林、つまり、アメリカとカナダの国境付近から北極圏にかけて広がる地域のこと。世界最大の原生林の一つでもあるこの土地には、カリブーやオオカミ、ホッキョクグマなど、様々な野生動物が生息しています。「生命を与える大地」として2018年に世界複合遺産にも登録されたピマチオウィン・アキを含む豊穣の大地。森と湖、そして氷が織りなす世界で、大竹英洋氏が見つめた詩情あふれる情景を、美しい作品群にてご覧いただきます。

■ 写真家からの写真展紹介
 自然の奥を旅して、その先に見えてくることを伝えたい。そして、人間と自然とのつながりについて、共に考えてゆきたい。大学時代に始めた山登りを通して、そんな願いを持つようになり、伝える手段のひとつとしてカメラを手に取りました。
 卒業後すぐの1999年、日本では絶滅した野生のオオカミをこの目で見るために、アメリカのミネソタ州北部の森を訪れたのが、ノースウッズとの最初の出会いです。それ以来、情報もないまま森に分け入り、この地で生まれたカナディアン・カヌーを駆使して湖面に漕ぎ出すうち、フィールドはカナダの原野へも広がってゆきました。

 通うたびに新たな発見があり、多様な野生動物たちが、それぞれに環境に適応して生きている姿を目の当たりにしてきました。そして、雷による森林火災でさえもただの破壊ではなく、豊かな生態系を保つ大切な役割を担っていることを知りました。
 この地で狩猟採集の暮らしを営んできた先住民オジブワ族(自称アニシナベ)。彼らがなぜ、自分たちをとりまく自然を「ピマチオウィン・アキ=生命を与える大地」と呼ぶのか。その理由が、20年を経た今、ようやく少し理解できる気がするのです。

 動物も、草木も、人間も、さらには、岩や水、火や風や雪といった、あらゆる存在がこの地球から命を与えられ、生かされている。この写真展が、私たち人間にもう一度そのことを思い出させ、より良い未来について考えるきっかけとなることを願っています。



写真家による写真展ガイド

「あらゆる存在がこの地球から命を与えられている」
20年間のノースウッズ取材の集大成を個展で表現する大竹氏のギャラリートーク ムービー

ノースウッズとはどんなところ?大竹氏がノースウッズを撮影したきっかけ、タイトルにある-生命を与える大地-とは? 20年間の取材の一端に触れ、大竹作品の魅力の秘密に迫る動画です。ぜひご覧ください。

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プロフィール

大竹 英洋 (おおたけ ひでひろ)

大竹 英洋 (おおたけ ひでひろ)
1975年京都府舞鶴市生まれ、東京都世田谷区育ち。一橋大学社会学部卒業。1999年より北米の湖水地方「ノースウッズ」をフィールドに野生動物、旅、人々の暮らしを撮影。人間と自然とのつながりを問う作品を制作し、国内外の新聞、雑誌、写真絵本で発表している。主な写真絵本に『ノースウッズの森で』、『春をさがして カヌーの旅』、『もりはみている』など(以上全て福音館書店)。
2011年、NHKBS「ワイルドライフ」に案内人として出演。写真家を目指した経緯とノースウッズへの初めての旅を綴ったノンフィクション『そして、ぼくは旅に出た。 はじまりの森 ノースウッズ』(あすなろ書房)で「第七回 梅棹忠夫・山と探検文学賞」受賞。2018年「日経ナショナルジオグラフィック写真賞 ネイチャー部門最優秀賞」受賞。


大竹 英洋 (おおたけ ひでひろ)

初写真集 大好評発売中!
大竹英洋写真集『ノースウッズ-生命を与える大地-』

前文:ジム・ブランデンバーグ(写真家)
寄稿:ソファイア・ラブロースカス(カナダ先住民アニシナベ)
判型:238×240mm / 頁数:216頁 / オールカラー
価格:2,500円+税
ISBN:978-4-909532-37-4
刊行:クレヴィス




開催期間 2020年11月13日(金)~2020年11月26日(木)
※ 本写真展は、新型コロナウイルス感染症対策による臨時休館のため、会期を変更いたしました。
開館時間 10:00~19:00 (最終日は16:00まで/入館は終了10分前まで) 会期中無休
会場 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)内、富士フイルムフォトサロン 東京 スペース2
入場料 無料
※ 企業メセナとして実施しており、より多くの方に楽しんでいただくために入館無料にしております。
作品点数 全紙・全倍サイズ、カラー、約50点
主催 富士フイルム株式会社
後援 世田谷区教育委員会・港区教育委員会
企画協力 株式会社クレヴィス

※ 当初予定しておりました館内併催イベントは、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、中止とさせていただきました。

※ 写真展はやむを得ず、中止・変更させていただく場合がございます。予めご了承ください。


富士フイルムフォトサロンは、2020年、公益社団法人企業メセナ協議会より、「芸術・文化振興による社会創造活動」として「THIS IS MECENAT 2020」の認定を受けております。

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