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富士フイルムフォトサロン スペース2
佐々木俊明写真展「ヒマラヤ・カラコルム山麓に魅せられて」
当初の撮影テーマである、『仏教伝来の遺跡』を追い求める撮影の旅も、タイ国よりネパールに入ると針路が大きく変わりました。
ヒマラヤの山々の崇高な美しさに感動して、ここ数年は、6,000m級以上の山々を追い求めて、ネパール、チベット、パキスタンと撮影の旅を続けております。 作品中の「パキスタンのチラースの岩絵」は、約1400年前、玄奨三蔵がインドを訪れた時代の岩絵ですが、残念なことに、ここ10年以内にダムの底に沈みます。
パキスタン政府は、移転して保護するには、お金が掛かりすぎると消極的だそうです。
ネパールでは、歴史的建造物が思うような補修もされずに、毎年風化し続けております。奥地に入りますと人々はまだまだ貧しく、子供達は学校もなく家事の手伝いに追われる毎日です。
チベットは1951年中国政府の手が入りチベット民族色は大きく薄れて参りました。チベット民族の文化遺産は現在漢民族の管理下に置かれております。今回の作品は、感動したり、憤りを感じたりしながら気の向くままに撮り続けたものですが、美しく壮大な風景、そこに住む純朴な人々、歴史的な文化遺産の一片を見ていただければと思います。
佐々木俊明