写真歴史博物館 企画写真展 「ピクトリアリズム」− 近代写真の夜明け −

エミール・コンスタン・ピュヨー  《無題》 1900年頃
モダン・プラチナ・プリント

バロン・アドルフ・ド・メイヤー  《室内装飾》 1905-10年
プラチナ・プリント

アルフレッド・スティーグリッツ  《マリー・ラップの肖像》 1914年
プラチナ・プリント
こちらの催しは終了いたしました。

 フジフイルムスクエア写真歴史博物館では、写真の歴史において重要な位置をしめる「ピクトリアリズム」をテーマにした写真展を、2015年2月3日(火)~4月30日(木)まで開催いたします。

 ピクトリアリズム(絵画主義)とは1800年代末期に一世を風靡した写真の潮流です。当時、写真はその記録性のみが注目されており、その「画(え)」は芸術作品としての認識や評価はなされておりませんでした。そんななか写真を芸術と認知させるべく、絵画的な写真を目指す動きが広がりました。ヨーロッパに端を発したこの活動はやがてアメリカへ展開し、ニューヨークではアルフレッド・スティーグリッツらが「フォト・セセッション」(写真分離派)を作り活動しました。

 この写真展では、スティーグリッツをはじめとするピクトリアリズムの写真家たちの作品を展示して、近代写真の夜明けから絵画の模倣に決別を告げるまで、ひたすらに美を追い求めた写真家たちの思いを感じていただける写真展です。

主な展示予定作家のプロフィール

アルフレッド・スティーグリッツ (アメリカ、1864-1946)
富裕なユダヤ系ドイツ人家庭に生まれる。ベルリンで機械工学を学び、写真へも興味を抱く。1890年ニューヨークでスタイケンらと「フォト・セセッション」を結成。写真と絵画とを完全に分離させ、写真の芸術性や社会的地位を高め、精神性の高い写真独自の芸術表現を目指した。常に芸術論争の中心人物であり、「近代写真の父」と称される。

エミール・コンスタン・ピュヨー (フランス、1857-1933)
1885年頃から写真を始め、1894年芸術写真を追求するパリ写真クラブに参加。ピクトリアル写真家と称されるロベール・ドマシーをサポートし、第一回パリ写真サロンを開催する。ドマシーとゴム印画やオイル印画などの技法について共同で実験を行い、ポートレイトや田園風景など絵画的な要素を強く感じさせる作品を制作した。

バロン・アドルフ・ド・メイヤー (ドイツ、イギリス、アメリカ、1868-1946)
ドイツ生まれ。1896年イギリスで写真家としての活動を始める。やがて、スティーグリッツ主宰のギャラリー「291」(NY) にて展覧会が開催されるなど高い評価を得る。『ヴォーグ』や『ヴァニティ・フェア』などで活躍。グラマラスなスタイルと洗練された写真はファッション界と初期のハリウッドに極めて大きな影響を与えた。

開催期間 2015年2月3日(火)~4月30日(木) ※終了いたしました。
開館時間 10:00~19:00(入館は18:50まで) 期間中無休
会場 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館
作品点数 約20点
展示予定写真家 アルフレッド・スティーグリッツ、エドワード・スタイケン、エドワード・ウエストン、ハインリッヒ・キューン、
バロン・アドルフ・ド・メイヤー、ガートルード・ケーゼビア、エミール・コンスタン・ピュヨー、ロベール・ドマシー
入場料 無料
主催 富士フイルム株式会社
協力 清里フォトアートミュージアム
企画 クレヴィス

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