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写真歴史博物館 企画写真展
写真ほど素敵な商売はない!
「言葉を超えた写真家 富山治夫 『現代語感』」
FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)写真歴史博物館では、2018年8月1日(水)から10月31日(水)まで、言葉を超える写真で時代を表現し続けた写真家・富山治夫の作品展を開催いたします。
日本の進路を決める転換期となった1960年代。週刊誌の創刊ブームが起こり、ジャーナリズムが全盛を極めたその当時、現場の第一線で活躍していた写真家の一人が富山治夫です。『朝日ジャーナル』誌で「現代語感」の連載がスタートしたのは、その最中である1964年、「過密」というテーマからでした。
独学で写真を学んだ後、『女性自身』誌、朝日新聞出版写真部の嘱託カメラマンとして活躍していた富山は、この「現代語感」によって頭角を現しました。同企画は、当時のマスメディアで頻繁に登場していた「過密」「連帯」「許容」といった二字熟語をテーマに、写真とエッセイの競作で試みられた社会時評です。写真を朝日新聞出版写真部員が分担し、飯沢匡氏や大江健三郎氏らがエッセイを執筆したこの連載は、飛躍的な経済成長を遂げ、価値観が大きく変わろうとしていた日本の世態を鋭く風刺し、人気を博しました。中でも、富山の作品は独特の言葉の解釈とユーモア溢れる表現力で異彩を放ち、読者に圧倒的な印象を残しました。富山はその後もライフワークとして約40年にわたり、時代と言葉を撮り続け、複数の雑誌で「現代語感」として断続的に作品を発表し続けました。
本展は、富山治夫の代名詞ともいえる「現代語感」のシリーズより、本人が1998年に自選し制作したオリジナル・プリントを展示いたします。富山は、自分は職人であると語り、独自の職業観で「写真ほど素敵な商売はない」と綴っています。特異な感性で時代を明快にとらえた作品群は、言葉を超えた写真表現の原点と可能性を再認識させるものです。また、平成から新たな元号へ移ろうとしている今日において、昭和を象徴的に映像化した本作を見つめ直すことは、日本の歩みを振り返る絶好の機会となることでしょう。言葉を超越した富山治夫の写真の世界をどうぞご堪能ください。
※ 9月29日(土)に写真展併催イベントとして、ギャラリートークを開催いたします。
プロフィール
富山治夫 (とみやま はるお) 1935-2016
1935年、東京・神田に生まれる。『女性自身』誌、朝日新聞出版写真部の嘱託カメラマンとして活躍し、1964年から『朝日ジャーナル』誌の連載「現代語感」の写真を分担。1966年よりフリー。1978年、写真展「JAPAN TODAY 現代語感」(インターナショナル・センター・オブ・フォトグラフィー、ニューヨーク)を開催。主な受賞歴に、日本写真批評家協会新人賞(1965年)講談社出版文化賞(1978年)日本写真協会年度賞(1980年)芸術選奨文部大臣新人賞(1981年)紫綬褒章(2003年)スポニチ芸術大賞(2005年)旭日小綬章(2012年)など。主な写真集に『現代語感』(中央公論社、1971年)『佐渡島』(朝日新聞社、1979年)『京劇』(全2巻、平凡社、1980年)『禅修行』(曹洞宗出版部、2002年)『現代語感 OUR DAY』(講談社、2004年) などがある。2016年、肺がんのため逝去。享年81。
企画展名 | FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館 企画写真展 「言葉を超えた写真家 富山治夫 『現代語感』」 |
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開催期間 | 2018年8月1日(水)~10月31日(水) |
開館時間 | 10:00~19:00 (入館は18:50まで) 会期中無休 |
会場 | FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館 |
作品点数 | 26点(予定) |
入場料 | 無料 ※ 企業メセナとして実施しており、より多くの方に楽しんでいただくために入場無料にしております。 |
主催 | 富士フイルム株式会社 |
協力 | 富山治夫アーカイヴス |
後援 | 港区教育委員会 |
企画 | フォトクラシック |
(敬称略)
【写真展併催イベント】 ギャラリートーク
白谷達也氏(元 朝日新聞出版写真部長)をゲストに迎え、写真家・富山治夫と「現代語感」についてお話を伺います。
日時 | 2018年9月29日(土) 14:00~ / 16:00~ 各回ともに約30分の予定です。 ※終了いたしました。 |
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会場 | FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館 ※ 座席はございませんので、予めご了承ください。 |
参加 | 無料 |
申し込み | 不要 |
写真歴史博物館は、2017年公益社団法人企業メセナ協議会より、「芸術・文化振興による社会創造活動」として「THIS IS MECENAT 2017」の認定を受けております。