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写真歴史博物館 企画写真展
色彩の写真家(たびびと) 前田真三 出合いの瞬間をもとめて
FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)写真歴史博物館では、2018年11月1日(木)から2019年2月28日(木)まで、2018年に没後20年を迎える風景写真家・前田真三の作品展を開催いたします。
前田真三は、1970年代に日本の風景写真の流れを決定づけた写真家です。洗練された造形感覚で自然をとらえ、日本の風景に新たな美を見出した独特の作風は、今日まで多くの風景写真家に影響を与えてきました。また北海道美瑛や上富良野の美しい丘の風景は、前田がその美を発見し、写真作品として発表したことで広く知られるようになりました。
1922年、現在の東京都八王子市に生まれた前田は、商社勤務の後、1967年に株式会社丹溪を設立し、写真を商品として貸出・販売する業務から写真活動をスタートさせました。前田の運命を変えたのは、1971年。3ヵ月におよぶ列島縦断撮影旅行の帰路に、北海道美瑛町に立ち寄ったのがきっかけでした。果てしなく続く丘の連なりと色彩豊かな大地、点在する木々。広大な丘の風景は、前田に鮮烈なインスピレーションを与え、以後、前田は独自のスタイルで新しい風景写真の分野を切り拓いていきました。
本展は、前田の原点であるモノクロの風景写真と代表作であるカラーの風景写真、二つの時代の作品群を二部構成で展示するものです。第1部は「ふるさと調の時代」と題し、前田の故郷、東京・恩方をはじめ、日本各地の素朴な田園風景を1950、60年代に撮影した作品群を展示します。第2部は、1971年の美瑛の丘との出合い以降に撮影された作品群を、「丘の時代」として、特に前田がこだわりを持って制作したダイトランスファープリント*の作品で展示します。懐かしい郷里の情景を出発点とし、約40年にわたって撮り重ねられてきた作品の数々は、前田が地道に歩んできた豊かな風景遍歴を感じさせるものです。そこには、写真家自身が自らの撮影体験によって磨いてきた美学や思想、生き方までもが凝縮されています。
前田は「考えることは有限だが、感じることは無限だ」と語っています。この言葉は、限りなく続く大地の光景をも彷彿とさせます。写真作品として永遠に輝き続ける風景は、前田の言葉とともに私たちが忘れかけていた感性を呼び覚ましてくれることでしょう。風景写真家・前田真三の世界をどうぞご堪能ください。
* カラー写真を三色分解(イエロー、マゼンタ、シアン)し、染料を転写して製作されたカラープリント。深みのある色と豊かな階調表現を特徴とする。プロセスが複雑で作業に熟練を要し、コストも高いため、1995年以降、姿を消しつつある技法。
※ 2018年12月15日(土)、2019年1月26日(土)・2月9日(土)に写真展併催イベントとして、前田真三の長男で写真家の前田 晃氏(株式会社丹溪)によるギャラリートークを開催いたします。
プロフィール
前田真三 (まえだ しんぞう) 1922—1998
1922年、東京府南多摩郡恩方村(現 東京都八王子市下恩方町)に生まれる。東京府立織染学校、拓殖大学を経て、終戦後、1948年に日綿實業株式会社に入社。1967年、株式会社丹溪を設立。写真活動を始める。1971年、撮影旅行の帰路に北海道美瑛町付近の丘陵地帯の風景に出合う。1974年、初めての写真集『ふるさとの四季』(毎日新聞社)を出版。以後、風景写真の分野で独自の作風を確立する。1987年、美瑛町に自らの写真ギャラリー「拓真館」を開設。日本写真協会賞年度賞(1984年)、毎日出版文化賞特別賞(1985年)など受賞多数。1998年、逝去。享年76。1999年、拓真館が日本写真協会賞文化振興賞を受賞。同年、風景写真の新人賞である前田真三賞が創設された。現在も拓真館をはじめ、八王子市夕やけ小やけふれあいの里ギャラリーなどで作品が常設展示され、多くの人に親しまれている。
企画展名 | FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館 企画写真展 「色彩の写真家(たびびと) 前田真三 出合いの瞬間をもとめて」 第1部 「ふるさと調の時代」 第2部 「丘の時代」 |
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開催期間 | 第1部 : 2018年11月1日(木)~12月28日(金) 第2部 : 2019年1月4日(金)~2月28日(木) |
開館時間 | 10:00~19:00 (入館は18:50まで) 会期中無休 |
会場 | FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館 |
作品点数 | 各回 約25点(予定) |
入場料 | 無料 ※ 企業メセナとして実施しており、より多くの方に楽しんでいただくために入場無料にしております。 |
主催 | 富士フイルム株式会社 |
監修 | 前田 晃(株式会社丹溪) |
後援 | 港区教育委員会 |
企画 | フォトクラシック |
【写真展併催イベント】 ギャラリートーク
前田真三の長男で写真家の前田 晃氏(株式会社丹溪)が、父・前田真三の素顔と作品、撮影秘話を語ります。
日時 | <第1部> 2018年12月15日(土) 14:00~ /16:00~ ※終了いたしました。 <第2部> 2019年1月26日(土) 14:00~ /16:00~ ※終了いたしました。 2019年2月9日(土) 14:00~ /16:00~ ※終了いたしました。 各回ともに約30分の予定です。 |
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会場 | FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館 ※ 座席はございませんので、予めご了承ください。 |
参加 | 無料 |
申し込み | 不要 |
<写真歴史博物館>
~ 170年を越える写真の変遷を中心とした展示 ~
貴重なアンティークカメラやフジフイルムの歴代カメラの展示に加え、歴史的に価値のある写真を展示する企画展も定期的に開催しております。写真の文化、カメラの歴史的進化をご覧いただける希少価値の高い博物館です。170年を越える写真文化の変遷をぜひお楽しみください。
イベントも同時に開催!
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5名様以上で事前にお申し込みいただければ、ご希望の時間帯(開館時間内)でチェキ撮影の体験等もついた、体験型ツアー(45分間)をお楽しみいただけます。お気軽にお申し込みください。
社会科見学、修学旅行、班別研修等でも多くの方にご参加いただいています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、開催を中止しています。
希望の時間で申し込める!チェキ撮影体験あり「体験型 写真の歴史を旅するツアー」(5名以上の申し込み)
対象 団体(5名~15名程度)の皆様
(人数が多い、または、少ない場合はご相談ください)費用 無料 所要時間 45分 申込方法 申込用紙(PDF)をダウンロードいただき必要事項をご記入の上、FAXでお申し込みください。 申込用紙(PDF:156KB)
FAX 03-6271-3352
※電話でもお受けしております。
TEL 03-6271-3350 (10:00~18:00)お問い合わせ先 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)
〒107-0052 東京都港区赤坂9丁目7番3号 (東京ミッドタウン・ウエスト)
TEL 03-6271-3350 (10:00~18:00)※15:30~16:00以外のお時間でお申し込みください。また、コンシェルジュに他のツアーの予定が入るなどの都合により、ご希望の日時に添えない場合もあります。お早めにご相談ください。
フジフイルム スクエアとは?
富士フイルム株式会社東京ミッドタウン(東京都港区)にある、写真のことがいろいろ学べる施設です。
写真歴史博物館とは?
フジフイルム スクエアの中に、「写真歴史博物館」という写真の歴史を学べる博物館があります。
昔のカメラのレプリカなどで、「写真の生い立ち」を学べます。体験型 写真の歴史を旅するツアー 内容
話を聞くだけでなく、実物を見たり、 レプリカに触れたり、チェキの撮影をしていただくなど、参加者の皆様に、「体験」していただきながら写真の歴史が学べます。
富士フイルムOBであるコンシェルジュが、豊富な写真の知識をもとに、わかりやすく解説します。
社会科見学、修学旅行、班別研修等でも多くの方にご参加いただいています。コンシェルジュ
富士フイルムで写真製品の研究や開発などを長年行ってきた富士フイルムのOBです。
「FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)の活動」は、公益社団法人企業メセナ協議会※主催の「メセナアワード2018」において、優秀賞「瞬間の芸術賞」を受賞しました。
①「富士フイルムフォトサロン」の運営、②「写真歴史博物館」の運営、③「フジフイルム・フォトコレクション」の収蔵・展示の3つの総合的な活動が評価されたものです。
※ 企業による芸術文化支援(メセナ)活動の活性化を目的に1990年に設立された、日本で唯一のメセナ専門の中間支援機関。
毎日、15:30からの約30分で、写真の歴史と企画展について富士フイルムのOBが分かりやすく解説いたします。是非ご参加ください。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、開催を中止しています。