緑川 洋一 (みどりかわ よういち/1915–2001)
岡山県邑久郡で生まれる。日本大学専門部歯科医科学校卒業後の1937年に岡山市内で歯科医院を開業。翌年からアマチュア写真家として活動を開始し、親友となる植田正治らと共に『中国写真家集団』で活動する。1947年に秋山庄太郎、植田正治、林忠彦らと『銀龍社』を結成。1950年代に入り造形や色彩表現に取り組み始める。1962年に写真集『瀬戸内海』(美術出版社)で、日本写真批評家協会賞作家賞、日本写真協会作家賞、岡山県文化賞を受賞。その後、風景写真の分野で活躍する。代表的な写真集に『国立公園』(東京中日新聞出版局、1967)、『日本の山河』(矢来書院、1975)、『皇居 自然と造形』(集英社、1981)、『海のメルヘン』(ぎょうせい、1988)などがある。1990年勲四等瑞宝章受章。1992年には岡山県西大寺に「緑川洋一写真美術館」を開館(現在は閉館)。1997年、日本写真協会功労賞を受賞した。