写真映えを狙う! タイミング・場所選びのコツ
写真映えする紅葉を撮るための大切なポイントは、最適な時期に行くこと。紅葉の期間は場所だけでなく、その年の気候によっても変わるので、事前にSNSや公式サイトなどで見頃をチェックしてから行くことをおすすめします。
紅葉の赤や黄色がより映えるのは、青空をバックにしたときです。色の対比で紅葉の美しさが際立ちますね。空気が澄み、すっきりと晴れている空を背景に撮影してみてください。
また、赤と緑が入り混じるグラデーションのきれいな紅葉を撮りたいのか、赤や黄色に彩られた紅葉を撮りたいのか、散りゆくはかない様子を撮りたいのか、写し出したい雰囲気によって構図も変わります。いろいろな角度や距離から撮ってみましょう。
さらに、紅葉の周りの風景にも注目してみてください。紅葉単体だけでなく、池や湖、寺社の手水舎の水面に映る紅葉や、和風庭園、古民家などの紅葉もまた趣があります。風情のある写真を撮ることができるでしょう。
東京都内のおすすめ紅葉スポットと撮影のコツ
ここからは、東京都内で写真映えする紅葉スポットと撮影ポイントを合わせてご紹介。どこも交通の便が良いところばかりなので、気軽に行くことができますよ。自然も豊かなので、写真を撮りながらリフレッシュもできます。ハイキング気分で、ぜひ楽しんでみてください。
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1. 国営昭和記念公園(立川市・昭島市)
1. 国営昭和記念公園(立川市・昭島市)
国営昭和記念公園は、東京都の紅葉名所ランキングでも上位に位置する人気のスポット。昭和天皇御在位50年記念事業の一環として作られた、総面積180ヘクタールの国営公園です。園内は水のゾーン・広場ゾーン・森のゾーンなどに分かれており、季節を問わず家族連れなどで賑わいます。
園内2か所にあるイチョウ並木「かたらいのイチョウ並木(98本、300メートル)」と立川口「カナール沿い(106本、200メートル)」は、紅葉シーズンになると黄金色のトンネルとなり、圧巻の景色を楽しめます。壮大な写真が撮れるでしょう。「日本庭園」ではカエデ類(約 300本)が紅葉し、ここもおすすめの撮影スポットです。
・見頃:11月上旬~下旬
・紅葉:イチョウ、カエデ、ケヤキ、カツラなど
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明暗差を大胆に演出した撮影を
明暗差を大胆に演出した撮影を
昭和記念公園にあるイチョウ並木の黄金色のトンネルのような場所では、木の幹と光を浴びる黄色の葉という、明暗差を大胆に演出した撮影がおすすめです。撮影のポイントは、露出補正して、わざと明るくすること。こうすることで、光の差し込む幻想的な雰囲気を出すことができます。逆に露出を下げて暗くするとシルエットが際立ち、額縁のような効果が出ます。
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2. 日比谷公園(千代田区)
2. 日比谷公園(千代田区)
幕末まで大名の屋敷があった日比谷公園。明治時代には陸軍の練兵場となり、その後「都市の公園」として日本初の近代的な洋風公園として生まれ変わりました。今では多くのビジネスマンたちの憩いの場にもなっています。見所は、1903(明治36)年の開園当時からあるS字形園路のイチョウ並木や、都市公園における噴水としては日本で三番目に古いとされる鶴の噴水のある雲形池に映る紅葉です。秋から冬にかけてのイチョウ、モミジの見事な紅葉は、写真映えすること間違いありません。
・見頃:11月下旬~12月上旬
・紅葉:モミジ、イチョウ、ハナミズキなど
広角レンズで周りの風景も入れて写す
日比谷公園は、オフィスビルに囲まれています。広角レンズで周りの風景や秋の青空をフレームに納めて撮影することで、都会ならではの秋の景色を写すことができるでしょう。広角にするほど空も広くなるので、紅葉とのコントラストをつけることができます。
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3. 高尾山(八王子市)
3. 高尾山(八王子市)
1967(昭和42)年に明治の森高尾国定公園に指定された高尾山。都心から電車で約1時間の位置にあります。自然の宝庫とも呼ばれる山内には、約1200種の植物、約100種の野鳥、約5000種の昆虫が生息しています。中でも秋の紅葉は絶景で、山頂のもみじ台をはじめ薬王院周辺、ケーブルカー清滝駅、高尾山駅など、約1か月にわたり訪れる人々の目を楽しませています。ケーブルカーで結ばれた清滝駅から高尾山駅までの沿線には、オオモミジやイロハモミジなどが群生し、見頃のピークには、赤や黄色のトンネルができます。標高が高く、都心や他の観光地よりも少し遅めに紅葉するので時期を逃した人にもおすすめのスポットです。
・見頃:11月中旬~12月上旬
・紅葉:イロハモミジ、カジカエデ、イヌブナ、イタヤカエデ、シラキなど
山頂からふもとの色の違いを撮影
山頂から麓まで、イロハモミジなどの木々が時期をずらしながら色づいていくので、この色の違いを撮影するのもまた面白いでしょう。また高尾山には、川・参道・ケーブルカー・薬王院(奈良時代に建てられた寺)などがあり、さまざまな自然や乗り物、建物をバックに撮影が楽しめます。展望台から見下ろしたり隣の山を入れたりして撮影を楽しめるのも、高尾山のおすすめポイントです。
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4. 代々木公園(渋谷区)
4. 代々木公園(渋谷区)
都会の大公園として知られる代々木公園には、ケヤキ1000本、イチョウ260本、モミジ100本など約6種の広葉樹が点在。約1300本もの木々が順番に色付いてゆく様を眺めながら散策を楽しめる、東京都内でも定番の紅葉スポットです。園内には広場や噴水のほか、ベンチも豊富にあるので、のんびりと紅葉鑑賞を楽しみながら撮影できるでしょう。見所は、原宿門の右側前方に広がるイチョウ並木。噴水池の西側にある、真っ赤なモミジとのコントラストが絶景。また、園内の大通りに並ぶケヤキは、紅葉の時期になると赤、黄、緑のグラデーションを見せてくれるので、色の変化を楽しみたい人におすすめです。
・見頃:11月中旬~12月上旬
・紅葉:モミジ、イチョウ
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いつもと違うカメラアングルで撮る
いつもと違うカメラアングルで撮る
自分の目線の高さでカメラを構えるのではなく、しゃがんだり、上を見上げたりすると、普段の紅葉とはひと味違った、臨場感のある写真を撮ることができます。また、伸びている枝を対角線方向に配置すると視線の誘導効果が期待でき、見る人をより引き込む写真に仕上がるでしょう。
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5. 奥多摩湖(奥多摩市)
5. 奥多摩湖(奥多摩市)
奥多摩湖は、東京都と山梨県にまたがる周囲45キロメートルの人造湖。周囲には雲取山、三頭山、御前山などの山々があり、紅葉が湖面に映ります。紅葉の時期に湖畔の遊歩道を散策すると、湖面に映った紅葉の美しい色合いを楽しめます。また奥多摩周遊道路から望む奥多摩湖とのコントラストも美しく、湖から流れ出る多摩川の渓谷からの流れも絶品です。さらに、奥多摩周遊道路の月夜見第一駐車場からは、紅葉に彩られた奥多摩湖を一望できます。それぞれ、違った表情の紅葉を撮ることができるのも奥多摩湖の魅力です。ダムサイトの遊歩道(見はらしの丘・いこいの路)では、紅葉の中を進むようにハイキングも楽しめるので、登山が好きな人にもおすすめ。
・見頃:10月中旬~年11月中旬
・紅葉:モミジ、コナラ、イチョウなど
麦山の浮橋(ドラム缶橋)は撮影ベストポイント
奥多摩湖を歩いて渡れる「麦山の浮橋」から見える紅葉は、ほかにはない構図で写真が撮れることが魅力。晴天時に明るい空を入れて撮影すると、葉の部分が露出アンダー(露出不足)になり、本来の色と違って見えてしまうことが。このような場合は、露出補正で少し明るくすると華やかな印象になります。奥多摩湖のコバルトブルーと紅葉のコントラストが美しいスポットでもあるので、印象的な写真が撮れるでしょう。
6. 東京大学本郷キャンパス(文京区)
東京都内でもイチョウの名所として名高い東京大学の本郷キャンパス。本郷三丁目駅から徒歩約6分の場所にあるスポットです。見所は、正門から安田講堂まで続くイチョウ並木。ここはテレビなどでもたびたび紹介される場所で、学生はもちろん、学外の人々の目も楽しませてくれます。1号館前広場にはひと際目を引く大銀杏がそびえ立ち、夜になるとライトアップされ幻想的な雰囲気に。昼と夜で変わる表情を撮るのも面白いですね。
本郷キャンパスへの立ち入りは、入試期間などを除けば基本的に出入りは自由ですが、新型コロナウイルスの感染予防の観点から関係者以外の立入りを制限していた期間もあるようです。訪問前にウェブサイトなどで確認してください。
・見頃:11月下旬~12月上旬
・紅葉:イチョウ
ガラスや校舎に映る紅葉とともに撮影
正門のイチョウ並木ももちろんですが、校舎の窓ガラスに映る紅葉も美しく、撮りごたえがあります。また、アーチの窓越しに紅葉を撮るなど、構図を楽しむのもおすすめ。歴史を感じさせる校舎を背景にすれば、荘厳な雰囲気の写真が撮れるでしょう。
フジフイルム スクエア写真展(入場無料)のご案内
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今回紹介した東京都内のおすすめの紅葉スポットは、どこものんびりと紅葉散策ができる名所です。紅葉の撮影テクニックを覚えて、紅葉狩りを楽しみください。フジフイルム スクエアでは、バリエーション豊かなテーマで写真展を開催しております。あなたが気に入る展示が開催されているかもしれません。詳細は以下よりご確認ください。