富士フイルムが運営する写真展(東京・六本木)

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富士フイルムが運営する写真展(東京・六本木)

[image]鉄道と桜

鉄道写真を魅力的に撮るには?
おすすめ撮影スポットやイベント情報も!

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InstagramなどのSNSでも各地の鉄道写真を気軽に見られるようになった昨今。「こんな写真を撮ってみたい!」と思ったことがある人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、鉄道写真を魅力的に撮る方法やおすすめ撮影スポット、イベント情報などについてご紹介します。

鉄道写真はどんな構図がある?

一言で鉄道写真といっても、芸術性の高いイメージ写真や記録用の型式写真など、目的によって構図や注意点が異なります。ここでは、主な鉄道写真の種類について、それぞれ解説します。

  • 1. 構成写真

    [image]江ノ島電鉄(江ノ電)と鎌倉市の通り

    1. 構成写真

    構成写真とは走行中の列車全体を収めた写真のことで、鉄道写真の王道ともいわれています。基本的に列車の最前部から最後尾まで画面からはみ出さずに撮るので、車両編成が長い場合はカーブ区間を利用して撮ります。

  • 2. 風景写真

    [image]鉄道と紅葉

    2. 風景写真

    鉄道写真における風景写真とは、鉄道を風景の一部として取り入れた写真のことです。春の新緑や夏の海辺、秋の紅葉、冬の雪景色など、美しい自然のなかを走る列車を、風情溢れる一枚に残すことができます。鉄道と風景という2つの要素が一枚の写真に入るので、構図のバランスに注意が必要です。

  • 3. イメージ写真

    [image]鉄道のシルエットと青空

    3. イメージ写真

    イメージ写真とは、列車の走行スピードや夜の電停に佇む様子など、心象風景を想起させる写真のことを指します。撮影者のイメージに沿い自由な発想で撮る写真なので、流し撮りでスピード感を出したり、逆光で列車に陰影をつけたりと、さまざまなテクニックを駆使して撮ります。

  • 4. 型式写真

    [image]鉄道のホイール

    4. 型式写真

    型式写真とは一般的に、車両の型式や番台の違いなどが分かる記録的な意味合いの強い写真のことです。正面・真横・足回りなど、それぞれの部分がはっきりと見えるように撮影します。車両以外にも、線路などの構造物や廃線跡などを好んで撮る人もいます。

5. その他

以上に挙げた4つ以外にも、駅舎をメインとした駅舎写真、使われなくなった駅舎や車庫、線路などを撮影する遺構写真、車窓からの風景を撮影した車窓写真、車両の内部を撮影した車内写真、鉄道スポットを訪れた記念に撮影する記念写真など、被写体や撮影場所によってさまざまなバリエーションがあります。

鉄道写真の撮り方テクニック

写真の出来映えを左右するのは天気なども影響しますが、最も大切なのはやはりテクニック。ここからは、誰にでもできる鉄道写真の撮影テクニックを紹介します。ポイントをいくつかおさえれば、初心者でもプロ並みの写真が撮れますよ。ぜひ挑戦してみてくださいね。

走り去る列車ではなく、走ってくる列車を狙う

基本的に構成写真では、走り去る列車ではなく、撮影者に向かって走ってくる列車を撮ります。ポイントは、列車の先頭から最後尾まで見切れないような構図で撮影すること。

高速で動く被写体を撮影する鉄道写真では、高速連写性能が重要です。走行する列車を自分の撮りたい位置で写し止めることができるため、連写速度は速ければ速いほど良い写真が撮れます。鉄道写真にでは、少なくても5コマ/秒の連写性能が必要です。7~10コマ/秒あれば安心でしょう。

線路にあらかじめピントを合わせておく

走ってきた列車に瞬時でピントを合わせるのは難しいもの。特に初心者は急に訪れたシャッターチャンスを逃すまいと慌てて、ピントを合わせる余裕がないでしょう。そのようなときは、列車が通る場所にあらかじめピントを合わせておき、列車が来たタイミングでシャッターを切ると上手く撮ることができます。このピントの合わせ方を写真の世界では置きピンといい、列車がいないときに線路に合わせておくことで、確実に列車にピントを合わせることができます。また、シャッターチャンスを逃すことなく、自分の意図するポイントで撮ることができるでしょう。

  • 画角から余計な情報を排除する

    [image]こどもの国線

    画角から余計な情報を排除する

    ローアングルで撮影すると、普段見ている構図と異なりダイナミックな感じが出るうえ、空をバックにすることで背景がごちゃごちゃせず単純化され、列車が目立つようになります。また、広角レンズを使って撮影すると余計なものが写り込みやすくなるため、構成写真の場合は望遠レンズがおすすめ。望遠レンズの圧縮効果を利用すると、奥の風景が手前に圧縮されて大きく見え、より迫力のある写真を撮ることができます。

    山などの高い位置から列車を見下ろして撮る俯瞰撮影の場合は、列車の“顔”に架線が被ってしまうので、やや斜めの位置から撮影するのがポイントです。

風景写真の場合は、あれもこれも入れようとすると風景の中に列車が埋もれ、何を撮りたいかわからなくなってしまいます。また風景写真では、列車が小さいほど風景の雄大さが伝わりますが、あまりに小さいと存在感がなくなってしまうので注意が必要です。

風景に気をとられていると列車がどこにいるのか分からなくなってしまうので、風景写真に入れる要素は花や空など、2つ程度に留めることがポイント。また、風景とは補色関係にある色の列車を撮ると、鮮やかで印象に残る写真になるでしょう。

  • 流し撮りで疾走感のある写真を撮る

    [image]ヨーロッパの鉄道

    流し撮りで疾走感のある写真を撮る

    流し撮りとは、被写体の動きに合わせてカメラで追いながら撮影することです。鉄道の流し撮りでは、シャッタースピードを遅めにしたうえで列車の動きとカメラをうまくシンクロさせて撮影することで、背景が流れているように写ります。そのため、列車が走っている様子が伝わる、スピード感や疾走感のある写真に仕上げることができます。

    いずれにしても流し撮りでは、シャッタースピードの設定が重要なポイント。遅すぎると全体がブレやすくなってしまいますし、速すぎると背景が流れずピタリと止まったように見える写真になります。しっかりと見極めて撮影しましょう。

鉄道写真が撮れるおすすめスポットやイベントは?

ここからは、鉄道ファンの間で人気の撮影スポットを3か所紹介します。どこも構図のバランスがとりやすいため、初心者でも本格的な写真が撮れますよ。合わせて、鉄道に関するイベント情報も紹介します。ぜひチェックしてくださいね。

人気の撮影スポット3選

  • 上野の森さくらテラスの屋上(東京都台東区)

    [image]アメ横商店街の近くを通る鉄道

    上野の森さくらテラスの屋上(東京都台東区)

    上野の森さくらテラスの屋上は、インスタグラム写真家がアップしたことで有名になった撮影スポット。4階の屋上デッキからは上野駅のホームが見え、カーブしながら走り去ってゆく列車を撮影できます。交差する複数の線路や奥にひしめくビル街など、都会の雰囲気を感じられる写真に仕上がります。

  • 御茶ノ水駅近くの聖橋(東京都千代田区)

    [image]丸ノ内線と中央線

    御茶ノ水駅近くの聖橋(東京都千代田区)

    こちらもインスタグラム写真家がアップしたことで人気となった撮影スポットです。見どころは、3つの路線が交差している特徴的な構図。タイミングが合えば、3路線の電車を同時に撮影することができます。

東大宮駅と蓮田駅の間の「ヒガハス」(埼玉県蓮田市)

JR東日本の東大宮駅と蓮田駅の間の駅にある有名な撮影スポットで、鉄道ファンの間ではヒガハスの愛称で親しまれています。寝台特急「北斗星」や「ホリデー快速富士山」など、特徴的な車両がたくさん通過するので、非常に貴重なエリアとして多くの鉄道ファンが訪れています。

都内の鉄道イベント3選

6月10日の「路面電車の日」

東京都荒川区では、6月10日の「路面電車の日」にあわせ、毎年6月に荒川電車営業所において記念イベントを開催しています。会場では路面電車の撮影会や車庫見学のほか、補線業務の疑似体験、車両の床下通り抜け体験などが催され、鉄道グッズの販売もあります。鉄道ファンにとってはたまらないイベントですね。

10月14日の「鉄道の日」

鉄道の日である10月14日は、全国で鉄道に関連したイベントが行われています。なかでも有名なのが、鉄道の日の前後の休日に東京・日比谷公園で行われる「鉄道フェスティバル」。ここでしか入手できない限定グッズなどもあるため、多くの鉄道ファンでにぎわいます。また、同じ時期にJR東日本の各駅で「東京鉄道祭」も開催されています。

ふれあい鉄道フェスティバル(東京都北区)

JR東日本の「尾久車両センター」では毎年11月に「ふれあい鉄道フェスティバル」が行われます。イベントではJR東日本が誇る新旧さまざまな車両が展示されるほか、こども駅長制服撮影会や足こぎ式レールスターの体験乗車、働く車両の展示、体験試乗なども楽しめます。

プロの鉄道写真を見て撮影上手になろう

  • 鉄道写真の上達には、プロの写真家が撮影した作品を見て学ぶことも大切。フジフイルム スクエアでは、鉄道を題材にした写真展もたびたび開催しています。鉄道を含め、あなたが気に入る展示が開催されているかもしれません。詳細は以下よりご確認ください。

※ 掲載されている情報は、最新ではないことがあります。必ず休業日や営業時間などの情報をご確認のうえ、ご利用ください。

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